AI時代のSEO再考③ - Webサイトは搾取されている?AI時代の情報戦略とは

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目次

  1. 情報は"見られる"前に"使われている"
  2. 今、Webサイトに起きている"情報の一方通行"
  3. 「AIによる搾取」の構造とは?
  4. 情報戦略の再設計
  5. 「情報は武器」から「情報は資産」へ
  6. 「見せる情報」と「隠す情報」の整理を始めよう
  7. 次回は「Google以外のトラフィック戦略」を考える

情報は"見られる"前に"使われている"

2025年、私たちのWebサイトは、もはや「見られること」を前提に存在していないかもしれない。実際には、「見られる前に、AIに使われている」というのが現状である。

Googleが導入したAIモード(SGE)により、検索ユーザーは記事本文にアクセスせず、AIが要約した情報だけで満足して離脱してしまう。その結果、Webサイトは情報源として利用されるだけで、何のリターンも得られないという現象が起きている。

今回は、こうした"情報搾取"とも言える構造にどう向き合うべきか、そしてWebサイト運営者がとるべき「情報戦略の再設計」について掘り下げていく。

今、Webサイトに起きている"情報の一方通行"

まずは、現状を正確に整理しよう。

AIはコンテンツの価値を"要素分解"して吸い上げている

  • タイトル、見出し、本文、要点、結論…
  • これらはすべて、AIにとっては「要約するための素材」

つまり、コンテンツ全体の設計や体験価値は無視される一方で、"情報の断片"だけが抽出・再構成され、ユーザーに届けられているのだ。

CTAやビジネス導線は消される

  • 無料相談・資料DL・会員登録など、Webサイト側が設計した行動の導線は、AI回答には含まれない
  • ボタンも画像もレイアウトも無視され、「情報だけ」がGoogleに使われる

Webサイトは"読まれることなく、利用されるだけ"の存在に変わってしまったのである。

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「AIによる搾取」の構造とは?

これは、感情論ではなく構造の問題である。

項目 従来のSEO構造 AI Mode以降の構造
情報の流れ Webサイト→Google検索→ユーザー Webサイト→Google AI→ユーザー(Webには来ない)
トラフィック発生 リンクをクリックする AIが"答え"を表示して完結
サイトの役割 情報と行動をセットで提供 情報だけを提供する"素材"
サイト運営者の見返り 広告収益、リード獲得など ほぼゼロ、アクセスも無し

この構造を見れば、「搾取」という言葉が決して誇張でないことが分かるだろう。

しかも、Google側はこの状況を是正する手段(還元モデルやトラフィック保証)を、現時点では用意していない。

情報戦略の再設計

これからWebサイト運営者がとるべきは、以下の2つの視点からの再設計である。

「守る」戦略:AIクローラー制御で情報の使われ方を限定する

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