Sales First Magazine編集部の比木です。営業畑を長く経験し、現在は経営者である山仲直人氏(仮称)。かつてさまざまな提案を経験し、今では逆に営業提案を多く受けているため、提案する側とされる側の双方の立場から営業活動について熟知しています。そんな山仲氏に営業、特にクロージングをする上で大事なことなどについて話を聞きました。
初回の商談で勝負はほぼ決まっている
ーー営業のキャリアを始めたきっかけは何ですか?
文系出身だったため、営業職しか就職できる会社がありませんでした。将来への展望は特になく、選択肢として営業しかなかったと言ってもいいかもしれません。ただ、学生時代は特になにもしてこなかったので、社会人になったらちゃんとしなければいけないという危機感はありました。
当時は2003年で、就職活動は「超氷河期」と呼ばれていた時代です。面接では40社以上落ちました。それでも面接で格好をつけて嘘をついたらダメだと思っていました。自分の学生時代の状況や考えを正直に伝えて、それを理解してもらえる会社じゃないと長く続けられないと思ったんです。
結果的に1社受かり、その会社で20年間働きました。営業時代は、広告代理店の営業として広告、イベント企画の販売から関連会社が取り扱う食品製造の機械、プラントといった比較的単価の高い商品を扱っていました。
ーー営業プロセス全体で特に重視しているステップはどこですか?