商談準備は、ここまでAIに任せられる

記事ヘッダー

前回の記事では、「営業がAIを使わなくていい設計」という思想を紹介した。

では、その思想は実際の現場でどのように機能するのか。

本稿では、相談登録から商談準備、メール下書きまで、営業が意識しないうちにAIが支えている実装・運用プロセスを解説する。

すべてを自動化することが目的ではない。 営業が「対話」に集中できる状態を、どのような設計と判断で実現しているのか。

株式会社ピースフラットシステムの実践から、その中身をひも解いていく。

実装概要

  • 導入時期:2025年12月
  • 対象:営業部門 4名
  • 月間商談数:約50件(カレンダー起点で自動処理)
  • 商談準備時間:45分 → 30分(▲33%削減)
  • 定着率:100%(4名全員が継続使用)

1. 商談準備の「裏側」で起きている全体像

no-touch-ai-sales-design2_img1

営業の行動は、実は非常にシンプルである。

  1. Googleカレンダーに予定を入れる
  2. 商談に向かう

それだけである。

一方、その裏側では次のような処理が自動で進んでいる。

フェーズ AI・システム側で行われている処理
予定検知 カレンダー予定を自動検知
相談判定 キーワードから相談かどうかを分類
情報整理 過去履歴・関連情報を取得
リサーチ AI同士でディープリサーチを実行
出力 商談準備用サマリーを生成

営業は新しいツールを開かない。 それでも、商談前の「準備の質」だけが確実に変わっていく。

ピースフラットシステムでは、この仕組みによって月間50件の商談準備が自動化されている。

2. Slack通知 + 最小入力という"現実解"

no-touch-ai-sales-design2_img2

完全な入力ゼロを目指さない理由

完全な入力ゼロを目指すと、設計は一気に複雑になる。エラー処理、例外対応、精度の担保──すべてが技術的な負債になりかねない。

そこでピースフラットシステムが採用したのが、 Slack通知 + 最小入力UIという現実的な構成である。

実際のフロー

ステップ1: AIが予定を検知 カレンダーに「相談」を含む予定が登録されると、数分以内にSlackの専用チャンネルへ通知が届く。

ステップ2: 必要があれば補足入力 Slackのボタンをクリックすると、ポップアップが開く。入力項目は最小限である:

  • 会社名
  • Webサイト
  • メールアドレス
  • 初回 or 2回目以降

ステップ3: 以降は完全自動 不足分は、AIが過去履歴や公開情報から補完する。

この「完璧を求めない設計」が、運用を軽くしている。

実際の効果として、営業メンバーからは次のような声が上がっている。

「商談の数が多く、SFAの記録やミーティングURLの案内が漏れることがあった。それが解消できた。」
── 営業担当者

月間50件の商談において、記録漏れやURL案内ミスがゼロになったことは、小さな改善の積み重ねが大きな安心感につながることを示している。

3. ディープリサーチは"AI同士"で完結させる

続きをご覧いただくには
「BizArena」への無料会員登録が必要です。


無料会員登録で、以下の特典をご利用いただけます!

  • ✅ 全ての記事を閲覧可能
  • ✅ 最新のイベント・セミナー情報を優先的にご案内
  • ✅ 営業ノウハウ満載の最新記事をメルマガでお届け

現場が変わるAI営業設計論の記事一覧

Sales First Magazine のトップページへ戻る