「ちゃんと作っているのに、届かない」
オウンドメディアを運営しているBtoB企業から、最近よく聞く言葉があります。
「記事の質には自信がある」
「更新も止めていない」
「それでも、手応えが薄い」
個々の記事の出来が悪いわけではありません。
「テーマも専門的で、内容も正確。」にもかかわらず、以前のような反応が得られない。
この違和感は、オウンドメディアという“器”の問題ではなく、置かれている環境の変化から生まれています。
かつて、オウンドメディアは「中心」にあった
少し前まで、オウンドメディアはBtoBマーケティングの中心的な役割を担っていました。
- 自社の考え方をまとめる場所
- 検索流入を受け止める入口
- リード獲得の起点
「まずはオウンドメディアを整える」この判断は、十分に合理的でした。
検索が思考の起点だった時代、オウンドメディアは見つけられ、読まれ、理解される場所だったからです。

今、オウンドメディアは「通過点」になっている
生成AIの普及と、情報接点の分散によって、オウンドメディアの立ち位置は変わりました。
多くの場合、オウンドメディアは「最初に出会う場所」ではなく、あとから確認される場所になっています。
- SNSで話題を見かけ
- 業界メディアで名前を知り
- その後に公式サイトを見る
こうした流れは、もはや特別なものではありません。
「自社の中」だけで完結しなくなった
オウンドメディアが単独で機能しづらくなった最大の理由は、読者の意思決定が、自社の外で進んでいることにあります。
- どんな会社か
- どんな考え方か
- どんな立ち位置か
これらは、自社発信だけで決まるものではなくなりました。
第三者の視点、複数の文脈、異なるメディアでの露出。
それらが組み合わさって、はじめて「認識」が形づくられます。
オウンドメディアは「信頼の置き場」へ
では、オウンドメディアは不要になったのでしょうか。
答えは、はっきりと違います。
役割が変わっただけです。
これからのオウンドメディアは、「情報を最初に届ける場所」ではなく、「認識を確認し、納得する場所」。
つまり、信頼を置く場所として機能します。

単独運営の限界が見え始めている
問題は、この変化を前提にした設計ができていないことです。
- 自社の中だけで完結させようとする
- すべてを自前で語ろうとする
- 他の文脈との接続を考えない
この状態では、どれだけ良い記事を書いても、関係は広がりません。
「外とつながらない」ままでいいのか
オウンドメディアが機能しなくなったのではありません。
単独で完結させようとする設計が、限界を迎えているのです。
生成AI時代のBtoBマーケティングでは、自社の中だけで関係を完結させることはできません。
では、どのように「外」とつながり、関係を広げていけばいいのでしょうか。